杭引抜き
杭引抜きとは

ケーシングによる縁切り後、
杭の引き抜き工法は2つに分類されます
既存杭の引き抜き工事では、通常、削孔作業にケーシングが用いられます。
既存杭の杭頭部分にケーシングをセットして削孔を行い、地盤と杭の一体化を解消(縁切り)した上で引き抜き作業を進めます。
この杭抜き工事は、杭の引き抜き方法によって大きく2つの工法に分類されます。
輪投げ工法
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ケーシング削孔で地盤と縁切り -
杭にワイヤーをかけて引き抜く -
引抜きと埋戻し
ケーシングを引き上げた後、杭にワイヤーを掛けて引き抜きを行い、同時に杭孔の上部から充填材を流し込み、空洞を埋め戻します。
- メリット
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- 大口径杭や重量杭にも対応可能
- デメリット
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- もともとあった杭が中で折れている、破損やジョイント不良等、不健全な杭の地中残置が発生したり、引抜き孔への充填が不良となることも多い
チャッキング工法
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ケーシング削孔で地盤と縁切り -
ケーシングの爪で杭の先端部をチャッキング -
ケーシング先端から充填材を吐出しながら引き上げる
ケーシング内部に備えられた爪で杭の先端をしっかりと把持し、杭をケーシング内に収めたまま一体で引き抜きます。
このとき、ケーシング先端から充填材を注入しながら作業を進めることで、杭孔の最深部から順に埋め戻しが行われます。
- メリット
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- 中折れ・破損・ジョイント不良などの不健全な杭でも撤去可能
- 先端根固め部など杭周辺の築造物も撤去可能
- 注入管理を行えば杭穴最深部から確実な充填が可能
- デメリット
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- 大口径杭や重量杭の引き上げに限界がある